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#コミティア124感想 「老探偵スターク」、「NHK」


「老探偵スターク 俺の名前はレイモンド・スターク」瀧川玲
 https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=18403555

 老探偵レイモンド・スタークが仕事に出かける途中、同じマンションの老婦人アマンダに出会う。
 アマンダはスタークがまだ若造の警官だったころに仕事の現場で知り合った女性である。両者とも老人となった今でもアマンダはスタークを坊やと呼ぶ。アマンダは何か事件を抱えていてスタークに助けを求めるが……
 タイトルからして年老いてもなおタフな老探偵がハードな現場で冒険する物語かと思わせておいて、年老いた二人の微笑ましい日常を描くこの構成が面白い。白黒のコントラストの利いた絵もいい。



「NHK」昼寝堂
(画像なし)

 NHKとは日本放送教会という教会である。教会なのでシスターとかいる。そこでラジオ放送をする少女。番組の反響はほとんどない。番組に届くリクエストのはがきも実は教会の人の自演なのである。少女はラジオだけでなくユーチューバーの真似事もしてみる。動画の再生数は100前後……しかしある日自分がユーチューブで紹介した百均グッズをネット動画で知ったというクラスメイトを見る。彼女が自分の番組を見たのかどうかはわからないが。そしてラジオ番組に、教会員ではないリスナーからはがきがくる……
 ラジオで誰かに呼びかけても、Youtubeに動画をアップロードしても、コミティアで創作作品を頒布したとしても、プロでもない限り反応はほぼないに等しい。誰も見ていないかもしれない放送を虚空に向かって放つという行為は、ある意味、何か形のないものに祈りを捧げることと似ているのかも知れない。
 しかしどんな動画でも50回位は再生されるし、初参加コミティアのコピー誌も1部は捌ける。どこかの誰かが見てくれているのも確かなのである。激しい感情の起伏や、涙枯れるドラマがあるわけではないが、部活も受験もない中学生が三学期の放課後に光射し風のない冬の青空の下をひとりただたゆたうような、おだやかな雰囲気がたまらない。

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(コミティア124参加記録 昨日の続き)
 (前回までのあらすじ)コミティア124に入場するまでに、同人誌のぎっちり詰まったダンボールを運搬する我がアルミ合金キャリーカートの45度に傾いてもはや摩擦抵抗を減らす目的を果たさない片側のタイヤが、ゴリゴリ削れて水をかけられた犬のようにみすぼらしく細くなってしまったのであった。もはやタイヤではなくブレーキ装置である。
 なので帰りは、売れ残りの本は宅配便で送ることにする。宅配便をたのむと1000円位かかる。同人誌を7冊くらい売ってようやく回収できる値段である。この費用を出すのが嫌だから毎回在庫が30kgを超えようとも意地でもカートで引きずって持って帰るのだが、今回は流石に無理だ。宅配便を使おう。 
 16時になり、コミティア124が終了するその15分前に片付けを始める。いつもは機会損失を限りなくゼロにするために最後の最後まで粘るのだが、たしか宅配便の列はクソ長くなるのだ。まあ、15分粘ったところで売上はまず変わらないのだが過去一回だけ終わり際1分に「全部くれ」されたことがあったのでその強烈な成功体験が脳にこびりつき行動をままならなくしているのである。その誘惑を断ち切って片付けてさっさとヤマトの列に並ぼう。
 だが宅配便などほとんど使ったことがないから、まずどこで受け付けているかがわからない。コミティアの卓の中でぶっちぎりの最大手ヤマト運輸ブースはシャッター外にあった。その列は8列で、先頭はどこにあるか見えない……そして遅々として進まない。おいこの前の夏コミで東方輝針城を買いに上海アリスの列に並んだときは地平の果までであるかという列は歩いている速度とほとんど同じ速度で解消されていったぞ。列を整理している威勢のいい兄貴はバイト兄貴かと思ったらZUN先生ご自身だったぞ。それと比べるとヤマトの列は牛歩どころか本気でカタツムリと同じ速度でしか進まない。暑い。屋外で、西側で、日を遮るものがなんにもないから暑いのである。さいきん原付を直したので押し入れの奥から発掘して外出時にはたいてい装着するようになったウエストポーチに常備してあるバイク用のグラサンを掛けて目は保護できたがよく考えたら眩しくなくなっただけなので肌に突き刺さる直射日光はそのままなのである。ダンボール箱を頭上保持して日を遮る。だが全く動かない列の中でそれやってても保持するだけのエネルギーが無駄だと気づいた。おかしいな重いものを持ち続けるのはエネルギーがいらないはずなのだが実際は人間は剛体ではなく筋肉を収縮させて肉体をダンボール置く台に変形させ続けなければいけないので猛烈にエネルギーを消耗しそして暑い。右の姉貴をみると不機嫌そうにダンボールをハイヒールでガンガン蹴って前に進めている。なので現地の風習に従って自分もダンボールを地面に落として蹴って滑らせることにする。前の別の姉貴はダンボール箱に犬のリードのごとくバックルの付いたポリプロピレンロープを掛けて引きずっていた。で、できる……犬の散歩姉貴のスタイルがヤマト列では最強なのである。そして明らかに自分の並んでいる列は左右の列より進みが遅いのである。さっき右にいた、ツイッター見ながらめんどくさそうにダンボール箱ガンガン蹴ってた出張編集部の姉貴が遥か先に行ってしまった……お前それ中身が自社のサンプル雑誌ならいいが参加者から募集した同人誌だったら許さんからなダンボールの宛名書き見て本社の住所も憶えたからなそうしているうちに一時間かけてなんとか受付までたどり着いたのであった。受付姉貴は左右の兄貴と比べて別段遅いわけではない。対応もスピーディで丁寧である。なんでこの列だけ遅かったのかわからない……恐らくは世間の全てが自分を追い越していくという被害妄想だったのだろう。で、受付が終わって人の波をすり抜けて帰るんだけど受付が終わった人が抜けていく道がないこのヤマトの受付のレイアウトおかしくない?
 結局コミティア終了15分前に片付け始めようが16時ジャストから片付け始めようが、ヤマトの受付が終わるまでの時間は大して変わらないのである。もし宅配便を使うなら15時にはもう片付けなければなるまい……
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