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#コミティア124感想 「親父がいる!」「シネマコンプレックス」

「親父がいる!」伊藤白熊
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 主人公が30過ぎて初めて同人誌即売会にサークル参加したところ、隣の席に死んだはずの親父がいる!

 生前の親父は家族を顧みず一人で勝手に創作の旅に出て売れもしない創作作品を創っていたような親父だった。しかし酒の飲み過ぎで体を壊し創作が続けられなくなりそのまま亡くなってしまった。彼の死にざまを見て主人公は創作ができなくなってから後悔しても遅いと悟り、30歳から創作を初め即売会に参加するようになったのであった……

 即売会という祀りの異空間が呼び寄せた、死者とのひとときを描いた奇譚。技術が未熟だから……もう歳を取ったから……恥ずかしいから……そんなことに縛られていては、いつまで経ってもまんがは完成しないのだ。やりたいときにやらねば。傍若無人な親父のキャラがいい。



「シネマコンプレックス」スズキスズヒロ
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 映画を意識したまんが作品の短編集である。
 「TAXI DRIVER」

 進一は子供の頃たくべえにゲームセンターのドライブゲームを教えてもらった。車の魅力に取り憑かれる二人。中学生になり進一は車への憧れに素直にレーシングカートを初めた。一方、別の中学に行ったたくべえは賭けドライブゲームで金を巻き上げるやさぐれた日々を送っていた……そして大人になり進一は世界で活躍するF1レーサーになった。たくべえはタクシードライバーになった……

 車という共通のものに熱中した二人の人生のすれ違いを描く。子供の頃はたくべえのほうがすごかったのに、後からきた進一がそれを軽々と追い越して、たくべえの手の届かない外国にまで行ってしまう……タクシー業務の昼休みにたくべえがラーメン屋のテレビに映るF1ドライバーとなった進一を見ているシーンがいい。外国のレースに参加するために空港に行くタクシーの車内で、進一はたくべえの事をタクシードライバーに語るが、ドライバーはまったくの別人であったというすれ違いにも哀愁がある。
 齣割りは映画を意識したものになっている。レーシングカートというものは読者に馴染みがないので、どんなものかがわかる解説と、実際に乗っているシーンが欲しかった。
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