FC2ブログ

記事一覧

「小さな星」スタッフWHY 170820コミティア121で見た本

「小さな星」スタッフWHY

流れ星にロマンチックな学生生活を願っていた少女に流れ星が墜落、少女は顔が光る症状に見舞われ仮面を付けないと生活できなくなった。それに興味を持ったオカルト研究部の男子が彼女と一緒にその症状について調査をする……

いわゆるボーイミーツガールであるが、描き方が巧みである。二人の当初の目的は少女に取り付いた流れ星「星の魂」について調査することであったのだが、中学校三年の入学式から5月、梅雨ときて夏休み初めまで調査を続けるうち、いつの間にか二人は少女が願っていたロマンチックな学生生活を知らずのうちに送っているところが心憎い。煌く星は宇宙の彼方にあるのではなく、二人のすぐ隣にあったのである。1頁めではやや不自然と思われた四角い吹き出しの中のモノローグの謎も最後に明らかにされる(小さな美しい星というのは地球のことである)。「面つけても光がもれるんで映画館出禁になった」というセリフが落ちの布石になっているとか、「目もくらむような美貌」が顔面が光る症状にかかっているところなど、もはやベテランの域のストーリーテリングである。

ざっくりとした絵なのだが背景に異様なまでのリアリティがある。絵は精密なわけではないのだが、例えば鉄板を隙間なく並べて土砂をせき止めている構造の川の土手など実際に見たことがなければ描けないだろう。山の斜面に丸太で築かれた螺旋状の階段の同じ箇所をアオリと俯瞰で描いている場面など、まんがの中に街が実在しているかのような存在感を感じる。季節の移り変わりもいい。キャラクターがかわいい。シリーズが進むにつれてどんどんかわいくなってきている。
関連記事
スポンサーサイト