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#創作同人電子書籍 紹介 「精神病院」安藤たかゆき #エッセイ #アヴァンギャルド

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「精神病院」安藤たかゆき #エッセイ #アヴァンギャルド

 グレースケールまんが、20~40頁程度の巻が6巻で完結。

 作者さまが精神を病んで精神病院に入院したときの体験をまんがにしたものです。
 作者さまは吃音症で、言いたいことがなかなか出てきません。そのせいでバイト先の同僚からは差別され、大学でヤケクソになり道化を演じている内に精神を病み、リストカットをして病院に運ばれ、そのまま精神病院に入院することになりました。

 病院内は移動できるエリアが限られ、音楽もまんがも駄目。精神を安定させる薬を飲まされ、感情がなくなり自分が自分でなくなっていくような感覚……他の患者は自分は世界を救ったヒーローだと演説を打ち、夜の間ずっと死ねと叫び続ける……

 そんな閉ざされた世界の中で自分は何者なのだ、なぜこうなってしまったのかと問う作者さまの心境が、斬新な構図と齣割り、荒々しいタッチの迫力ある絵で描かれます。同人誌版から描き直しが入っている?

 入院してしばらくたって、音楽とまんがを許可される、しかし久しぶりに聞いた音楽はまるで脳に電流を流すかのような激しい刺激、しかもその曲を聞いた外にいた頃の思い出が一気にフラッシュバックする……
 まんがを読もうとしても日本語がなんだかわからない文字にしか見えない……見慣れたキャラクターも恐ろしいシュルレアリスムにしか見えない……
 世界を解釈して自分に取り込む機能を持つ精神が変容してしまったために、見慣れたはずの世界が恐ろしいものにしか見えない……

00000000みかん03 本作は、体感した人にしかわからない精神病の病状が、まんがを通して見ることができる貴重な作品だと思います。また、持てる限りの技巧を凝らしたアヴァンギャルドな齣割り、構図、まんが表現も斬新な作品です。

 6巻でクライマックスとなる見開きがサイズ指定を間違えてトンボ付きになっているのがもったいないところ。また、見開きと単ページの指定も頁によって混在してしまっています。

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