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コミティア121見本誌読書会で見た本3

「創作ジェノサイド」美獣牧場
まんがを描いている主人公女子が友人に自作のまんがを見せるが酷評を受ける。その後主人公は生まれたての謎の知的生命体と接触する。小人のようで複数いる種族の彼らにまんがを見せると無垢な彼らは拙い彼女のまんがを傑作と評し、まんが内のキャラクターであるジョナサンを神とあがめるようになった。しかし彼らの宗教熱がエスカレートし、彼らの種族は内部分裂し二派に分かれて戦争をはじめ全滅した……

ジョナサンを神と崇めるか崇めないかの二派ではなく、彼らの中でジョナサンの代言者であると名乗る者についていくかいかないかの二派であり、両派ともジョナサンは神であるという認識は変わらない。作品が好きならば好きでいいじゃない、何も争う必要はないのに……と思うが、実際特定の作品が好きなグループの中で意見が別れて対立するということはあるだろう。

創作作品が人間関係に影響を与えてしまうということをギャグマンガとして面白おかしく表現したものである。ただバッドエンドなのはちょっと残念。

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「Am」やびたびや
https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=64254458
遠い未来、一度滅亡しかけたところから再興した人類。この時代の普通の人類は脳みそに直結で情報を学習するのだが、主人公シラハはそれができなかった。ほかの人間と違うことで自分は人間ではないのかもしれないと悩むシラハ。彼はワーカという労働を担う種族のいる下層で、感情表現の豊かなワーカと出会う……
完全管理されたディストピア的世界観はすっきりと説明されて読者の頭にすんなりと入ってくる。
第一話ということで今後に期待。
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「ふわふわのくま」aire verte
https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=29820819
白熊の子供のキャラが日本の海辺の古い街を冒険するサイレント絵本風フルカラーまんが。横長のレイアウトを生かしてパノラマで描かれた美しい日本の風景は見ごたえがある。
ただ赤い熊が鳥にさらわれる場面などちょっとどうなったのかがわかりづらいところがある。主人公は赤い熊だと思うのだが画面上であちこちに行くので見失ってしまう。まんがとしての視線誘導がほしい。
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「パーティ&サクリファイス」頭足類解放軍
https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=63797273
魔女狩りの行われているディストピアに奇術師が流れ着き、魔女と疑いを掛けられた地元の女性と一緒に拘束されてしまう。この町では魔女を拷問することをショーとして民衆の娯楽としている。ここが現代的で面白い。
奇術師が奇術を使い魔女狩りを行う大教祖と対決するわけだが、奇術師の飄々とした言動と裏腹な情け容赦のない仕打ちがいい。奇術師が見せる黒い部分に魅力がある。
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