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#創作同人電子書籍 紹介 「マチコ2030」なかせよしみ #SF #哲学 #第11回いっせい配信

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「マチコ2030」なかせよしみ #SF #哲学 #第11回いっせい配信

 グレースケールまんが43頁。

 「10年めのマチコ」の続編。
 前回で廃棄処分を免れるために自らの身体を異形に進化させ生き延びたマチコは、ついに生みの親の博士に発見され、元の体に戻ることができました。
 マチコの最初の一体として、世界に数万体いるマチコの製造と業務を取り仕切るマチココーポレーションの長に祀り上げられたマチコ。
 世界中のマチコが集合するマチコ全体会議の場で、マチコの狂信者である人間に銃撃される……

 バックアップされていた記憶から新しい躯体で黄泉帰ったマチコは、銃撃を受け破壊された自分の電脳を見ます。
 マチコをコンピュータの一種として考えればなんでもないことなのですが、人間で言えば、新しい身体に脳みそを移植して黄泉帰った人が自分の古い身体を見るようなもので、ホラーとも言える異常な事態です。
 自分とは何なのか……魂とは存在するものなのか。マチコはロボットとはいえ、自分の古い電脳を廃棄処分することを忍びなく思い、祭壇を作って祀ることにします。そして自分は初代マチコの電脳を祀る教祖としての立場を保つことを目論むのです……

なにっ
 ここに描かれていることは、オリジナルマチコの、「自分の存在意義を見つける」という前作から引き続くテーマであるとともに、ロボットが宗教を獲得するというストーリーです。
 死した始祖の電脳を祀るという行為は、自分の立場を失いたくないというオリジナルマチコの打算に基づく理論的な回答であるとはいえ、人間でいえば古代の人間が獣ではなくなった瞬間、人間が獣ではなくなった境目となる道標です。
 いうなればマチコが機械ではなくなった、知的生物として魂を獲得したともいえる場面です。

 形骸化した実際の宗教も、あるいは始祖はこのような打算に基づくものであったのかもしれません。
 ロボットが人間の行為を真似るのではなく、自らの考えに基づいて人間の歴史を繰り返す……ここにはロボットが人間性を獲得し人間とは別の種族に進化した、人間の子供であったロボットが人間と対等の一個の種族と成ったというストーリーを読むこともできます。
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