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#創作同人電子書籍 紹介 「合鍵」藤田ローガン #恋愛 #ドラマ

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「合鍵」藤田ローガン #恋愛 #ドラマ

 モノクロまんが29頁。

 妻に逃げられた男が街でホームレスの女性を見つける。それはかつて自分を捨てた妻だった……

 男が別れた妻と再び出会う、という話です。元妻はどうも他の男ができて家を出ていったらしい。その男に捨てられたのか……何も語らない元妻を、男は家に連れて帰ります。4年前までは二人が暮らしていた家に妻が戻ってくる……

 男は元妻とおそろいの結婚指輪を海に捨てようとしたことがあるのですが、やっぱり思いとどまって保存しておきました。しかし元妻は結婚指輪はトイレに流してしまったと言う……
 男は仕事を休んで、妻が社会復帰できるよう就職活動の世話をします。かつてのように二人で映画館に行くのですが、元妻は男の映画の好みももう忘れている……

 元妻の就職が決まった次の日、元妻は別れて以来ずっと持っていた男の家の合鍵を男に返して家を去っていきます。結婚指輪は捨てたと言うのに合鍵はずっと持っていた……それは、元妻が帰る気になればいつでも男の家に帰れたということです。でも彼女はそうしなかった……

うーむ 別れた元妻と生活を再建していこうとする男が見ていて気持ちいい作品です。男は元妻が自分を捨てたのにもかかわらず、元妻が生活を立て直すのを援助します。元妻がふらりと家からいなくなったとき、会社に遅れることも忘れて元妻を探して街中を駆け回る姿がいい。
 不良に絡まれた元妻を助けるため、男が不良の腕を捻りあげたとき、不良のスマホが落ちて画面が割れるのですが、そのとき不良が「お煎餅みたいにバッキバキやん」と呟くところなど、暗い話になりそうな中でユーモアが見て取れ、読んでいて暗い気持ちになるのを抑えてくれます。また、元妻が帰ってきた翌日、急にいなくなった元妻を探すため男が街中を駆け回るのですが、コンビニのガラスに顔を貼り付けて店内を探している様子なども同様にユーモアがあります。
 家の様子や街の背景もよく描きこんであり生活感があります。

 ただ、元妻がなぜ男を捨てて別の男と逃げたのかという、読者にとって最大の関心点は最後まで結局わかりません。このままではドラマとして不完全と言わざるを得ません。そこさえ語られるかあるいはそれを想像させるものがあれば、この物語は完全なものになるかと思います。

 あとamazonの内容紹介欄に「収録作品 『オカン、いつになったら帰ってくれるん?』『城下町IN~』『下北にて』『観覧車』『合鍵』『傘』」とあるのですが、本作に収録されているのは「合鍵」だけで他作品は別の巻なので誤解を招く恐れがあるんじゃないかな?


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